【あなたは大丈夫?】立ちくらみの原因は?予防法や対処法についても解説

ベッドから身体を起こしたり、座った状態から急に立ち上がったりしたときに、目の前が真っ暗になって足元がふらついたことはありませんか?これらの症状は立ちくらみと呼ばれるもので、ほとんどの場合はすぐに回復します。

そのため「疲れているのかな」と軽く考えてしまいがちですが、立ちくらみの中には重大な病気が隠れていることもあるそうです。また、失神や転倒してしまうこともあるので、立ちくらみが起こった場所によっては怪我をしてしまうことも。

今回は、立ちくらみの原因や対処法、病院へ受診する目安についてご紹介します。

この記事でわかること
・立ちくらみの原因
・立ちくらみが起きやすい場面
・立ちくらみの対処法と予防

読むのに必要な時間は約 5 分です。

 

1.立ちくらみとは?

身体を起こしたり、立ち上がったりしたときに目の前が真っ暗になったり、足元がふらついたりすることはありませんか?この症状は立ちくらみと呼ばれ、再び横になったり座ったりすると数秒から数分で症状が治まるのが一般的です。

ですが中には、転倒や失神、短時間の痙攣など重い症状を伴う場合もあります。このような症状は、運動後、飲酒後、重い食事を摂った後などに多く見られるそうなので、注意が必要です。

2.立ちくらみの原因とは?

立ちくらみを起こす主な原因は以下の3つになります。

・起立性低血圧
・貧血
・脱水・熱中症

ここでは、これらの原因を詳しく見ていきましょう。

■起立性低血圧

起立性低血圧は文字通り、寝た状態から立ったり座ったりしたときに、低血圧を引き起こし起こる症状になります。

【起立性低血圧のメカニズム】
1.仰向けから立ち上がったり起きたりする
2.重力によって下半身に血液が集まる
3.心臓に戻る血液の量が減る
4.低血圧になりめまいなどの症状が起こる

通常であれば、血液の減少を補うために自律神経が働くのですが、この自律神経が病気や心身の状態でうまく働かない場合、起立性低血圧が起きます。

【起立性低血圧の原因】

起立性低血圧の主な原因は、自律神経の乱れによるものです。特に高齢者は自律神経の働きが鈍くなっているためなりやすく、失神や転倒による二次被害に注意が必要になります。また、意外ですが糖尿病の人も病気によって自律神経系の働きが制御されてしまうため、起立性低血圧になりやすいそうです。その他には以下のような原因が考えられます。

・服用している薬によるもの(降圧剤・抗うつ剤など)
・ホルモンの異常による自律神経の乱れ
・心臓や肺など循環器系の病気による血液量の低下

■貧血

貧血は血液の赤血球の中にあるヘモグロビンという物質の減少によって起こります。このヘモグロビンは血液の鉄分によって作られ、血液内で酸素を運ぶ重要な役割を担っています。このヘモグロビンの量が減少すると、全身に酸素がいきわたらなくなり酸欠状態になるそうです。

貧血にも様々なものがありますが、立ちくらみの原因となるものが『脳貧血』で脳の血液循環が悪い状態で急に立ち上がることにより、脳に酸素がいきわたらなくなり発症します。

『脳の血液循環が悪い』と聞くと、脳の病気によるものだから私には関係ないわと思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。でも実は20~30代の女性に多いたちくらみの1つなのです。

その理由は2つあり、1つめは月経による鉄分の消失でもう1つが過度なダイエットや生活習慣の乱れによる鉄分不足になります。また、妊娠すると体内の血液量が増える代わりに鉄分が不足しがちになるので貧血体質ではない人でも貧血になりがちです。

若い女性でも脳貧血によって、立ちくらみや失神をしてしまう可能性があるので気を付けましょう。

■脱水・熱中症

夏の暑い日に長時間外で作業をしたり、スポーツで汗を流したりすると立ちくらみが起きませんか。これは熱中症の初期症状で、以下のようなメカニズムで立ちくらみが起きます。

【熱中症から立ちくらみが起こるメカニズム】
1. 暑さで体温が上昇
2. 体温を下げるために皮膚の血管が広がる
3. 全身を流れる血液量が減る
4. 血圧が下がり脳への血流が減少
5. 立ちくらみの症状が現れる

このように暑さによって血流や血圧に変化が生じることによって、立ちくらみの症状が表れます。立ちくらみは熱中症の初期症状の1つなので、立ちくらみがしたら無理をせずに涼しい場所で休むようにしましょう。

3.立ちくらみが起きやすい場面は?

立ちくらみの原因で最も多いものが起立性低血圧によるものだと言われています。先ほど、起立性低血圧になりやすいのは自律神経の働きが鈍くなっている高齢者だと説明しましたが、若い人も安心はできません。自律神経は、不眠・疲労・恐怖などの精神的ストレスや不摂生な生活ですぐに乱れてしまうからです。

そのため、睡眠不足や仕事が忙しい日が続いている、心配事があってストレスが溜まっている状態が続くと自律神経の乱れによって立ちくらみが起きやすくなります。立ちくらみの症状は人によって異なるため、数秒で治まることもあれば数分間目の前が真っ暗になることも。中には失神してしまう人もいるので注意が必要です。

特に子育てや家事、仕事を頑張るママは睡眠不足になったり疲労が溜まったりしがちです。ちょっと疲れているなと感じたら意識的に休むようにしましょう。

4.立ちくらみが起きた時の対処法

立ちくらみは何の予兆もないまま突然起こることがほとんどです。家の中だけでなく、仕事中や外出先で起こることもあるでしょう。立ちくらみに襲われた時は、まず周囲にあるものをつかんだり、壁に寄りかかったりして転倒を防ぎます。立ちくらみは上半身の血流が減少して低血圧になったことで起きているので、上半身にすばやく血液を行きわたらせるためにしゃがみます。立ちくらみが治まっても気分が悪くなったり手足がしびれたりすることがあるので、移動できるようになったら横になって休むようにしましょう。

立ちくらみが1日に何度も起きていて、さらに長期間続いている場合は一度病院を受診することをおすすめします。その他にも立ちくらみだけでなく、腹痛や頭痛など他の症状を伴った場合、病気による立ちくらみの可能性がありますので早めに受診しましょう。

5. 日頃からできる立ちくらみの予防法

立ちくらみを予防するには貧血にならない食生活と自律神経の乱れを改善する規則正しい生活が効果的です。具体的には以下の4つの予防法があります。

・適度な運動
・規則正しい生活をする
・鉄分の補給
・急な動作をしない

ここでは、この4つの予防法を詳しくみていきます。

■適度な運動

適度な運動は全身の血行を改善するだけでなく、ストレス発散にもつながります。立ちくらみを予防するには、ウォーキングや水泳などの全身運動がおすすめです。ふくらはぎの筋肉をうごかし下半身の血流を良くすると、立ち上がった時に上半身にすばやく血液が流れるので、立ちくらみを抑えることができます。

運動と聞くと、きつそう・面倒くさいなどマイナスイメージを持つ方もいるのではないでしょうか。また、忙しいママには運動する時間なんてないわよ!と怒られてしまうかもしれませんね。そんなときはふくらはぎのマッサージだけでも効果的です。下から上へとさするように軽くマッサージするだけでも立ちくらみを予防することができます。

短時間でもいいので、長く続けられる自分にあった運動をするようにしましょう。

■規則正しい生活をする

忙しい現代社会では、家事や仕事でつい寝るのが遅くなったり食事が適当になったりしてしまいますよね。このような不規則な生活は自律神経の乱れに繋がり、立ちくらみを引き起こします。

規則正しい生活を心がけて自律神経を整えましょう。また、ストレスや疲労も自律神経を乱す原因の1つなので、適度にストレスを発散させることも大事です。

■鉄分の補給

立ちくらみの原因の1つに貧血があります。特に女性の場合、月経があるので鉄分不足になりがちです。鉄分は血液中のヘモグロビンの素となるので、不足すると酸欠状態になり立ちくらみを引き起こします。

レバー、ほうれん草、大豆や赤身魚など、鉄分やタンパク質を多く含む食材を摂取し、貧血を防ぎましょう。ですが、これらの食材を毎日使って料理するのはなかなか難しいですよね。そんなときは、ドラッグストアなどで売っている鉄分を補うサプリメントを飲むと不足した鉄分を手軽に補うことができますよ。

【ディアナチュラ ヘム鉄 30粒 (30日分)】

ヘム鉄とは赤血球中のヘモグロビンを構成している成分です。酸素を体中に巡らせる役割も担っているので、血液の減少と酸素不足の両方をサポートしてくれます。野菜などに含まれている非ヘム鉄に比べ吸収率が高いので、即効性も高いと言われています。

ディアナチュラのヘム鉄はどこのドラッグストアでも取り扱っていることが多いポピュラーな商品です。葉酸、ビタミンB12という女性の体つくりをサポートする成分も含まれています。

【DHC ヘム鉄 徳用90日分】

DHCのヘム鉄はドラッグストア・コンビニでも購入できる手に入りやすいサプリメントです。90日分とたっぷり大容量なので、鉄不足を感じている方におすすめです。

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■急な動作をしない

ここまで紹介した立ちくらみ予防法はすぐに効果がでるものではなく、生活習慣の中で続けていくことによって効果が表れます。ですが、今立ちくらみに悩んでいる人はそんなに待てないですよね。

すぐにできる立ちくらみの予防は急な動作をしないこと。急に立ち上がったり起き上がったりすると血流の変動が大きくなり立ちくらみが起きやすくなります。できるだけゆっくりとした動作を行うと血流の変動が少ないので立ちくらみも起きにくくなりますよ。

また、起き上がる際に、ふくらはぎをさすったり足首を回したりして下半身の血流を良くしてからゆっくり起き上がるのも立ちくらみの予防に効果的です。

6.まとめ

立ちくらみの原因や予防法についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。実は筆者も以前、頻繁に起こる立ちくらみに悩んだ時期がありました。その時は、会社の繁忙期で帰りも遅く、食事はコンビニ弁当で睡眠も2~3時間しかとっていませんでした。

そのため、自律神経が乱れて机から立ち上がるたびに目の前が真っ暗に。ひどい時にはふらついて同僚に支えてもらうときも。さらに立ちくらみだけでなく、頭痛もひどくなり朝起きられなくなることも増えていきました。これではいけないと思い、転職して規則正しい生活に戻したら自然と立ちくらみも治りました。やはり、自律神経の乱れは立ちくらみを引き起こしやすいようです。

家事や育児、仕事に忙しいママは自分のことを後回しにしてつい不規則な生活になりがち。立ちくらみ自体はそれほど重い病気ではありませんが、疲労のサインの1つです。軽視せずにゆっくりと休むようにしましょう。

ライター名  tag_maru