医学博士成田先生に聞いた!子どもが幸せになる【正しい睡眠】とは

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「寝る子はよく育つ」という言葉があるように、子どもにとって睡眠はとても大切な時間です。

朝起きるのがむずかしかったり、変な時間に寝てしまうなど、子どもの睡眠について、多くのママが改善策を考えることがあると思います。

そこで今回ご紹介するのは、小児科医・医学博士の成田奈緒子先生です。

成田先生は子どもにとって睡眠がいかに大切なのかを伝えられていて、著書には『子どもが幸せになる「正しい睡眠」』という本があります。

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出典:https://amzn.to/

この本では、脳科学からみた「正しい睡眠」による、心と体にいい子育てという視点で構成されています。

成田先生と本の紹介とあわせて、ライターの私が、成田先生に子どもの成長に関わる貴重なお話を伺いました!ぜひ皆さんと共有したいと思います!

この記事でわかること
1 成田奈緒子先生について
2 成田先生の著書
3 成田先生からのアドバイス

読むのに必要な時間は約 4 分です。

1. 子どもが幸せになる「正しい睡眠」

この本は、「子どもにとっていかに睡眠が大事か!」というシンプルなコンセプトで1冊が完成されています。

著者である成田先生に、『子どもが幸せになる「正しい睡眠」』に込めた思いを教えていただきました!

成田先生

あたりまえと思っている「毎晩寝ること」=睡眠ですが、発達中の子どもにとっては一生を左右すると言っても大げさではないくらい、大事なことです。

私たちはこの本でどうしてもそれを皆さんに伝えたかった、それが本書にこめた、強い思いです。

子どもに「正しい」睡眠をとらせる生活さえ行えば、子どもに丈夫な体と学力と思いやりのこころ、そして一生涯の幸せを授けられる、すなわち大部分の親御さんが目指している「良い育児」が達成できるということを、一人でも多くの方に知っていただきたいと思います。

小児科医という、子どもに関わる研究をされている専門家の成田先生は、子育てをされているママでもあります。

私たちママのよくある悩み、生活のリズムや良質な眠りのための食事や環境づくりについても載っているオススメの一冊。

私たちと同じ立場にもいるからこそ、伝えたい強い思いが込められた本です。ぜひチェックしてください!

■著者・成田奈緒子先生について

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成田 奈緒子(なりた なおこ)

小児科医、医学博士。
不登校・引きこもり・発達障害等の親子・当事者支援事業である「子育て科学アクシス」代表。  文教大学教育学部教授。
1987 年神戸大学卒業後、米国セントルイスワシントン大学医学部や筑波大学基礎医学系で分子生物学・発生学・解剖学・脳科学の研究を行う。   

2005 年より文教大学准教授。
2009 年より同教授。
臨床医、研究者としての活動も続けながら、医療、心理、教育、福祉を融合した新しい子育て理論を展開している。

著書に『子どもの脳を発達させるペアレンティング・トレーニング』(上岡勇二氏との共著。合同出版)、『8 歳までの子どもの脳に やっていいこと 悪いこと』(PHP 研究所)、『「睡眠第一!」ですべてうまくいく』(双葉社)など多数。

・子育て科学アクシス公式サイト

・文教大学HP/成田先生のページ

■子どもの脳を発達させるペアレンティング・トレーニング

成田先生は、『子どもが幸せになる「正しい睡眠」』だけではなくたくさんの書籍があります。

そのなかでも『子どもの脳を発達させるペアレンティング・トレーニング』について、成田先生から本についてのお話を伺いました!

成田先生

2000年代になって、様々な研究者が「遺伝因子を凌駕する環境の力」について発表しました。子どもの育ちにとって、「親など周りの大人が子どもに提供する養育環境」は本当に重要です。

では、どのような養育環境を提供したらよいか、について、私たちは、これら研究の結果や実践データを基にした独自のペアレンティング・トレーニング理論を立ち上げました。

本書はそれをわかりやすく解説しています。睡眠をはじめとする生活環境はもちろんのこと、コミュニケーションの取り方や、家庭内での役割分担の仕方など、6つの重要な項目について具体的に解説しています。

本書をお読みになって実践された家族から、「子どもが変わった!」と喜びの声が多く届いています。

2. 成田先生に聞いてみた!

■子育てで大切なこと

-成田先生のお考えになる子育て・しつけで、大切なことはどのようなことがありますか?

成田先生

しつけという言葉は気に入らないのでつかいません。

子育て=脳育て、と考えています。
あいまいな「愛情」という言葉で縛る代わりに、私はお母さんたちに以下のことを全力で伝えたいです。

子どもを育てるということは、生まれてから 18 年間に、脳を順番に、バランスよく育てることです。

その土台になるのが『正しい生活習慣』であり、年齢ごとに必要な睡眠時間をしっかりとらせること、『楽しく』『空腹を感じて』食事がとれること、そして死なないように体がきちんと動くこと(自律神経で反射することなど)がまず作られることです。

それができれば自然に賢く・優しく・思いやりのある子に育つのです。『ちゃんと寝かせる』ことで良い脳を作ってあげられれば、子育ては成功です。

■睡眠が大事だと実感した事例

-子育てに関わる活動のなかで、実際に成田先生がご経験された「睡眠が大事だと実感した事例」はありますか?

成田先生

数多くあります。
問題行動が多く親御さんもどうしていいかわからなかった発達障害のお子さんが、睡眠を改善しただけで全く落ち着き、自らやる気が出てきたとか、7年間引きこもってた子が朝4時に起きて勉強し、簿記や秘書検定の資格を取って自信つけて社会に出て働き出したとか。

「子どもが幸せになる『正しい睡眠』」にいろんな例が載ってます。

3. 成田先生からのアドバイス

-最後に、成田先生から読者の皆さんに子育てについてのアドバイスや、他にもお伝えしていただけることがありましたらぜひお伺いしたいです。

成田先生

子育ては、最初はしんどいものですが子どもの脳が順番にバランス良く育ってくるとどんどん「楽しく・楽に」なってくるはずです。

そのカギを握るのが、乳幼児期から「ブレず」に繰り返される生活リズムであることを知っていただいて、ぜひ皆さんにも子育てを心から楽しんでいただきたいと思います。

4. まとめ

成田先生は不登校・引きこもり・発達障害等の親子・当事者支援事業である「子育て科学アクシス」や、大学教授として子どもの成長に関わる様々な研究をされています。

そして成田先生自身、子育てをされているママでもあります。

ライターの私は、その成田先生からのアドバイスは、子育て中の読者の皆さんにとってきっと有益なものになると確信しています。

近年、子どもが犠牲になる悲しい事故や事件が続いています。

だからこそ、自身の子どもの幸せだけでなく、明るい未来にするためにも私たち大人が出来ることを改めて考えなければいけませんね。

子どもの幸せを願ってこの記事を終わりたいと思います。

成田先生、ご協力ありがとうございました!

ライター
山石/YAMAISHI