【お宮参り】赤ちゃんの衣装レンタル事情!相場とメリットを徹底調査

この記事を読んでわかること
・お宮参りの着物のレンタルと購入はどちらがお得か
・着物のレンタル店の選び方
・着物をレンタルする時の注意点

 

赤ちゃんが誕生して初めて迎える大イベント、「お宮参り」。赤ちゃんには産着という着物をかけてお参りするのが一般的です。その着物は購入してという方もいますが、高額で保管が難しいのが現実。

そんな中、最近では着物レンタルを利用する方が増えています。色、柄もたくさんある中で好みの着物をチョイスできるので我が子にぴったりの一品と出会えることでしょう。産後は体力面でも疲れており、バタバタするので妊娠中にある程度考えて手配しておくと良いかもしれません。

 

 

1.お宮参りの着物、レンタルと購入ではどちらがお得?

出典:https://tokyo-rentalishou.com/

赤ちゃんの誕生を氏神様に報告し健やかな成長を祈るお宮参り。その時、羽織る着物はどのように用意したら良いのでしょう。レンタルと購入ではどちらがお得なのか、両方のメリット、デメリットをご紹介いたします。

■レンタルのメリット・デメリット

【メリット】

・万が一汚してしまっても大丈夫!
レンタル着物ではレンタル料金内に汚れた場合のクリーニング代を含めた保障制度がついています。「大きく破ってしまった」「大きなシミをつくってしまった」というような場合には別途料金がかかるケースもありますが通常の使用に問題ないくらいなら、汚れなど気にする必要はありません。小さい赤ちゃんが着用する着物は多少汚れることは分かっています。小さなシミくらいならレンタル料金内で対処してもらえるレンタル着物なら気が楽ですね!

・収納する場所がいらない
着物を保管する手間や場所が必要ないのも大きな魅力のひとつです。着物は扱いに慣れていないとなかなか難しい保管。気付かない汚れやシミをそのままにして、時がたつと使い物にならない場合などもあります。そんな方には、やはりレンタルは非常におすすめです。

・費用は購入するよりだんぜん安い!
お宮参りの着物のレンタル料金は着物の質、レンタルの時間などによって異なります。しかしだいたい相場は5千円~1万2千円程度でかなり経済的です。

・記念写真撮影とセットで更にお得な料金になる
着物レンタルと撮影をセットにしている写真館などの場合、一定額以上の写真撮影を申し込むと衣装代が無料となるパックがありますよ。

・手軽にインターネットで申し込み
あらためて店舗に足を運ぶことなく画面上で着物をチョイスできて、申し込みもぽちっとボタンを押すだけで完了。指定期日に送られてきて本当に便利です。返却の時も送られてきた箱に入れて送り返すだけです。送料も無料のところが多数あります。

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【デメリット】

・選択肢が狭い
昨今ではレンタル着物の選択肢は広がってきてはいるものの、購入する場合に比べれば選択肢はかなりせばまってしまいます。色、柄にこだわりのある方の場合「これぞ、ぴったり!」という着物にめぐり会えない可能性も考えられるでしょう。

・色、柄が他の赤ちゃんとかぶる可能性が高め
レンタル着物では「その頃の流行の色、柄」を取り揃えるものです。人気の着物1位2位にレンタル予約が殺到する場合も多いようです。「お宮参りに行ったら同じ着物を着ている赤ちゃんがいた」「後日、友人と写真を見せ合ったら友人の家の赤ちゃんと着物がかぶっていて驚いた」などという声も聞こえてきています。

・キャンセル代、延滞料金が発生
レンタル店により契約内容にはちがいがありますが、多くの着物レンタル店ではキャンセル料が発生します。1週間前までのキャンセルで10%、1週間前以降で20%くらいの割合でキャンセル料が発生することが多いです。前日、当日などでは100%キャンセル料を支払わなければならないこともあるのです。赤ちゃんが主役のお宮参りですから当日赤ちゃんの具合が悪くなりお宮参りが行えなくなる可能性もあります。

そうなると100%レンタル料を払った上で、新たに日程を取り決め再度レンタルした場合、購入できる金額になってしまう場合も出てきます。
このようなリスクがあることも念頭にいれておきましょう。

■購入するメリット・デメリット


出典:https://www.caratt.jp/baby/

着物には価格の幅があり、絹の高級品であれば大人の着物と同等くらいのお値段がつくものもあります。一般的には3万~5万円くらいが相場のようです。節約したい時はアウトレットや中古ショッピングアプリなどで探してみるのも良いでしょう。ここでは着物購入のメリットとデメリットを比較していきます。

【メリット】

・選択肢はレンタルより多い
お宮参りの着物を購入する場合、選択肢は無限といってよいほど幅広くあります。色、柄だけでなく材質、クオリティもその家々に合わせたものを選びとれます。ご家族が納得の一着を見つけることが可能です。

・家紋を入れることができる
購入時、家紋入れを無料サービスでしてくれる呉服屋さんがあります。家紋が入った時点でレンタルとの違いは一目瞭然。家紋を入れることは重要と考える家も多いようです。

・七五三など他の式典に着まわせる
購入した着物はお正月の晴れ着や、お食い初めの時にも使えます。また仕立て直しをすることで七五三の着物として使用される場合が多いです。
又、出産時期が近い親族が居れば貸し借りも可能ですし兄弟姉妹のためにとっておくということも可能です。

・レンタルと違い返却などの時間制限がない
赤ちゃん出産後、ママもまだ体調がもどっていない時期に着物の後処理を急いでする必要がなくゆったりと行うことができます。

・記念の品となる
購入すれば、当然手元に残るので、特別な記念として思い出をいつまでも傍に置いておけます。

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【デメリット】

・費用がかかる
昨今のお宮参りの着物は、割引販売が行われることも増え、価格帯には開きが出ます。
だいたい3万~5万円が相場ですが、より気に入ったものとなって、織り柄にこだわると7万~8万円、さらには10万円、20万円といったものも珍しくありません。かなりの出費となるでしょう。

・使用後のお手入れが大変
着物は身に着けた時の汗、水分を飛ばすために陰干しし、汚れシミ、ハネ等がないかをよくチェックして、汚れがあればその後処理をしなくてはなりません。

脱がせた着物をさっと畳んでしまってしまうと残った水分や汚れが変色、カビ、虫喰いといったトラブルを引き起こす原因となってしまうのです。よって、使用後のお手入れの知識をしっかりつけておかなければなりません。

・保管場所、虫干しが必要
使用した産着はタトウ紙に包み、防虫剤や乾燥剤と共に平らに保管します。桐ダンス(和ダンス)に保管しておくことが最も理想的です。和着物専用の保存袋(もしくは保存箱)を準備し、シワやカビといったトラブルがおこりにくい場所に保管しましょう。最低でも一年に一度は虫干しして風を通しておくと良いでしょう。

2.レンタルする場合のお店選び

お宮参りで着物(産着)を着せたいと思ってもどんなものを選べば良いのでしょうか。その際のレンタル着物店の選び方は重要です。ここではどんなお店を選ぶべきなのか検証しましょう。

■産着がポイント

柄の出方や素材はあまり関係ないものです。お宮参りでは赤ちゃんがきちんと着物を着てポーズをとるわけではなく、上にかける程度ですので柄もしっかり見えたりはしません。
七五三ですと顔の近くにある色も気になるのですがその心配もありません。よだれかけが顔まわりにくるからです。
お店選びで重要なポイントはそのお店にどれくらい種類豊富な着物があるのかという点です。

■産着の素材の違いと選び方

着物の素材は大まかに分けると、天然素材と化繊素材になります。
絹、木綿、ウール、麻など昔からあった天然素材と、石油由来のポリエステル化繊のものなどです。

【絹】
光沢が上品。しなやかで軽くて丈夫。吸湿性がある。
短所は水に弱いので洗濯機では洗えない。汗じみで変色がおきやすい。高価。

【木綿】
色合いが優しい。通気性がある。吸水性があり水に強い。
短所は染まりやすいがシミもできやすい。縮みやすい。毛羽立つ。

【ウール】
保温性がある。シワになりにくい。短所は縮みやすい。虫に喰われる。

【麻】
繊維が強く通気性がある。冷感がある。シワになると取れにくい。

など様々な特徴があるので知識として知っておくことが大切です。
この中では産着に適した天然素材は絹といえるでしょう。絹織物は夏でも涼しいですし、冬も暖かく発色もよくおまけに軽く丈夫なので着物にぴったりの素材なのです。
もう一つの代表的な素材の一つとしてポリエステルが挙げられます。

【ポリエステル】
摩擦や引っ張りへの強度が高い。洗える。価格が安価。
短所は張りがあり生地が硬い。染色性が低い。てかりがある。静電気がおきる。吸湿性がにので気温に対応できにくい。

絹とポリエステルにはそれぞれ長所と短所があります。着物の格式にこだわるなどの場合は絹、1回きりだし汚れても洗えるものをと思う場合はポリエステルといったように、皆様の一番を重要と考えることを中心に選んでいきましょう。

■男の子の掛け着は家紋に注意

出典:https://item.rakuten.co.jp/

一般的にお宮参りの掛け着に家紋は男子のみ入れます。女の子の掛け着に家紋は入れません。

産着は着物なので「紋付」の方が格式が高く、その数によって着物の格式が上がると言われています。背中に家紋が一つ入った「一つ紋」、それに加えて両袖の後ろに家紋が3つ入った「三つ紋」、そして両胸に家紋が入ると「五つ紋」となります。紋は5つが上限なのでこれ以上紋を入れることはできません。最高の「五つ紋」は格式が最も高いものになります。

そして、一番重要なのは、その掛け着に入れる家紋は「誰の家の家紋を入れるのか」ということです。家長制度が根強く残っている日本では基本的には双方の両親のうち夫の実家の家紋が選ばれます。婿入りした時は母方の実家の家紋を入れることもあります。それは稀なケースです。今まで、男子の直系の父親の家紋を継いでいるけれど、必ず男子の掛け着に家紋を入れなければならないというしきたりはありません。

■お得な割引セットの有無

お宮参りの衣装をレンタルするにもコストパフォーマンスの良し悪しはお店によって様々です。ここではコストパフォーマンスにこだわってみましょう。

赤ちゃんの産着だけ、ママの着物だけと単体でレンタルを申し込むのはお得ではありません。できれば一箇所のお店で両方レンタルすれば割引制度があることがほとんどです。ママの着物+赤ちゃんの産着のセットでだいたい20~30%offくらい割安になるお店があります。着付けする場所へ直接送ってくれるサービスなどもあるようですね。

赤ちゃんとママの着物の色、柄、雰囲気が合ったもので統一すれば記念写真のバランスも良くなりますね。産着のしたに何を着せるか迷いますが、最近ではレースのベビードレスを着せるのが流行だそうです。和洋折衷といったところですね。

3.レンタルするうえでの注意点

ここではレンタルする時に、心に留めておくと良いチェックポイントをご紹介。

■産着以外に必要な小物のレンタルが可能か

出典:http://buyee.jp/

■レンタル延長料

白帽子、白いよだれかけ(スタイ)、お守り、扇子がお宮参り時に必要な小物です。
これらの小物はご自分で用意してください、というところもあれば掛け着とセットでレンタルしてくれる所もあります。

小物がレンタルセットに含まれている場合のセット値段と自分で用意する場合の値段でどちらがお得なのかよく調べて納得のいく方を選びましょう。

地域によって若干、小物が違う場合もあります。地元のレンタル業者ならそちらにお任せしたら良いのですが遠方の業者にネットで注文する場合は事前に自分の地域の風習を調べ何の小物が必要か確認しておけば間違いないでしょう。

帽子は冬場は寒さ対策、夏場は日よけ対策ですのでどの地域でも必需品ですが、帽子の場合は大きさに注意してください。その頃の赤ちゃんは日々成長するので、一ヶ月前の頭の大きさと違って、帽子がぴちぴちになってしまうこともあります。せっかくの帽子がかぶれないと困るので、かぶる頃を想定して大きさを選びましょう。

大きさを調整できるフードタイプなら問題はありませんが、キャップタイプの大黒帽子は調整不可なので頭の大きな赤ちゃんは使えない場合があります。顔が小さい赤ちゃんでも頭は逆三角形になっていて頭周りが大きいときがあるので注意が必要です。

金の目安

赤ちゃんはちょっとしたことで発熱したり、体調不良に陥ることが多々あります。又、悪天候の場合も赤ちゃんや産後間もないママには負担が大きくなりますから、その様な時は日を改める方が無難です。
お宮参りは基本、親族間、身内の儀式ですが、レンタル衣装とその後の食事会などは急な日程変更ができるお店を選ぶことをおすすめします。

特に当日具合が悪くなった場合、レンタル衣装は手元にありますので返却時期を延長できるタイプのセットがあると安心です。
お宮参りは1年を通してまんべんなく行われているので、七五三のように時期的に集中するものではありません。次の借り手がいなければ延長も大丈夫ですが、事前に料金を確認しておきましょう。だいたい2週間ほど借りられるコースですと安心ですね。

■レンタル産着を汚した場合のクリーニング代

赤ちゃんがミルクを吐いてレンタルの着物を汚してしまった場合は、クリーニング代金を請求される可能性もあります。でも「汚しても、そのまま返却してOK」という条件付きのプランなら安心です。
注意しないといけないことは、着物を汚してしまった場合に決して洗ってはいけないということです。着物の洗濯は繊細で、自分で水洗いしたり、ハンカチを水に浸したもので押さえるだけでも和ジミの跡がついてしまいます。不用意に洗ってしまって縮んだりしたら買い取りを要求される場合もあり、注意が必要です。万が一着物を汚してしまったら着物は洗わず汚れたまま返却し、汚れの詳細を店側にしっかり伝えましょう。

4.まとめ

お宮参りの産着をレンタルするのか、それとも購入するのか、そのメリット・デメリットについてお伝えしてまいりました。

どちらを選んだにせよ、押さえておきたいポイントは

・値段と相談
・汚れた時の対処法、知識
・小物の確認
・家のしきたり、意向を汲む

この4つを踏まえておけば後はパパママのセンスで、我が赤ちゃんへの最適な一着を選ぶことができそうですね。
これからの赤ちゃんの健やかなる成長を願い、お宮参りに花をそえる産着を選んでいきましょう!

ライター:清水