【流行前に再チェック!】子供のインフルエンザについて理解を深めよう

この記事でわかること
1.インフルエンザについての基礎知識
2.予防接種を始めとする予防方法
3.インフルエンザの治療方法

秋になるとお子さんとお出かけもしやすく、過ごしやすい良い季節ですよね!ただしこの時期は、急な気温の変化による体調不良に気を付けたいところです。そしてさらに秋が深まってくると気がかりなのはインフルエンザについてではないでしょうか?毎年頭を悩ませているママも少なくはないでしょう。ここではインフルエンザについての基礎知識、予防接種を始めとする予防方法、治療方法などについてご紹介していきます。本格的な流行の前に、改めて確認しておきましょう!

1.インフルエンザの基礎知識を再確認!

インフルエンザについて、よく知っているようで意外と理解していないこともあるのではないでしょうか?インフルエンザの種類やその症状、かかってしまった時に注意しておきたいことについてご紹介していきます。

■インフルエンザにはA型・B型・C型がある

今年はA型が流行する、B型にも要注意…なんてこと、ニュースで見たり病院で耳にしたりすること、多いですよね。それぞれの違いについて簡単にご紹介しておきますね。

【A型】
いわゆる「インフルエンザ」と言えばこれ、A型インフルエンザです。感染力が強く、世界的に流行しやすいタイプです。流行り始めは基本的には12月~1月の冬になりますが、近年その時期は早まりつつありますので、早めの対策が必要です。

【B型】
こちらもA型と同じく感染力は強いのですが、免疫を持った人も多いため「大流行」にはつながりにくいタイプのインフルエンザです。流行時期は2月~3月がピークと言われています。

【C型】
このタイプは耳にしたことがないという方もいるかもしれません。大きな特徴としては、通年性のインフルエンザだという点です。また、C型にかかるのは、免疫力がまだ十分でない5歳以下の子供がほとんどだという点も他とは少し違う点です。

■風邪との違いや主な症状


一見すると風邪とインフルエンザは症状が似ていて素人には区別がつきづらいケースがあります。目安として知っておきたいことは、風邪の場合は徐々に症状が出てくるのに対して、インフルエンザの場合は急な高熱や全身症状が出る、2・3日経過しても熱が下がらないといった違いがあります。また、インフルエンザについてそれぞれの特徴も少しご紹介しておきますね。まずA型の症状としては、高熱、頭痛や関節痛などの全身症状があります。そしてB型では、消化器系の症状が出やすいということが言えます。最後にC型ですが、これに関しては症状が風邪に近い程度なので、気づかないままに完治しているケースも多々あるようです。いずれにせよ、特に小さな子供の場合には早目の受診がおすすめです。

■怖い合併症の恐れ

インフルエンザは特に小さな子供の場合には重症化しやすく、合併症を引き起こすこともあるので要注意です。合併症として起こり得るものとしては、次のようなものがあります。

・熱性けいれん
・インフルエンザ脳炎・脳症
・中耳炎
・気管支炎
・肺炎

インフルエンザについて、基本的なことをまとめてきました。特に赤ちゃんや小さなお子さんの場合には、症状を上手く伝えることもできませんので、ママや身近な大人たちがしっかりと注意してあげる必要があります。重症化させないためには、早めに対応してあげられるかどうかが大きな要となります。そのためにはやはり、このような基礎知識を持っておくことが大切ですね!

2. 予防接種の必要性

予防接種って本当に意味あるのかなと思ったことはありませんか?お子さんの多いご家庭ですと、家族全員で受けるとなると結構費用も掛かってしまいますよね。ですが、最悪の場合には命をも落としかねないのがインフルエンザの怖いところです。可能な限り、予防をしておきましょう!

■予防の確率は6~7割!小さなお子さんは特に受けるべき!

接種によってインフルエンザを予防できる確率は実に6~7割と言われています。100%じゃないなら別に…と思われる方もいるかもしれませんが、特に小さな子供に関して言うと、毎年必ず接種されることをおすすめします。もしインフルエンザにかかってしまったとしても、予防接種をしておくことで重症化を防ぐことが期待できるからです。

■予防接種を受けるのに適した時期

では、いつ頃予防接種を受けるのがベストなのでしょうか?これもママたちの悩みどころだと思います。端的に言うと、「とにかく早めに受けること」です。理由としては、近年インフルエンザの流行時期が早まっているということがあります。また、特に子供の場合は4週間空けて2度接種する必要がありますので、1回目は10月中に受けておくのが良いと思われます。予防効果については、大体6ヵ月ほど持続すると言われています。

■赤ちゃんは受けて大丈夫?

これも気になるところですよね。生後6か月を過ぎた赤ちゃんであれば接種しても大丈夫だと言われています。免疫力の十分でない赤ちゃんがインフルエンザにかかってしまうと重症化にもつながりやすいので、受けておかれる方が良いのではないでしょうか。ただし、赤ちゃんの体調を見て、お医者さんと相談しながらタイミングを決めてくださいね。

予防接種の必要性について、お分かりいただけたでしょうか?基本的には、お子さんはもちろんのこと、家族全員で予防接種をしておくことが望ましいでしょう。悩んだり迷ったりした時は、とりあえず病院で相談してみるのも良いと思いますよ!

3. 治療の方法

インフルエンザになってしまった時、どんな治療方法をすべきかご存知でしょうか?誤った知識を持ったままではお子さんの危険につながることもあります。治療に関する注意点や具体的な方法について、改めて確認しておきましょう!

■安易に解熱剤を使ってはいけない

やってしまいがちなのは、子供が熱を出した時にすぐに解熱剤を使用してしまうことです。これは実はインフルエンザに限ったことではないのですが、安易に解熱剤を使用するのは良くないということもあります。例えば、熱の上昇から30分から1時間程度様子をみて、熱が上がりきってお子さんの状態が落ち着いている場合には使用する必要はないと考えられます。その理由としては、解熱剤の効果が十分に得られないからということや、一時的に効果が出てもそれが切れるとまた熱が上がり、結局また辛い症状が繰り返されるからといったことがあります。

■タミフルは安全?


一昔前、「タミフルによる子供の異常行動」なんてことがニュース等でよく騒がれていましたよね。しかし実はそのような行動はインフルエンザ自体の症状だと言われています。また、過去のそういったイメージからタミフルは強い薬だと思われがちですが、実際には、インフルエンザの病原菌のみに対抗する薬なので、安心して使えるようです。しっかりと深呼吸ができる6歳以上の子供であれば、吸入タイプの「リレンザ」や「イナビル」とった薬も出ています。これらはタミフルと同様の効果があるものですので、お医者さんと相談されてみてはいかがでしょうか。

我が子が高熱で辛そうにしていると、何とかしてあげようとすぐに解熱剤を使ってしまいがちではないでしょうか?役に立つと感じることも多い解熱剤ですが、お子さんの様子を見ながら使用する必要がある、ということも理解しておきましょう。迷ったら、まずはかかりつけ医や小児救急相談といったところに相談してみても良いでしょう。また、病院で行われる治療方法についてもきちんとママたちが理解しておいた方が、お子さんに安心して治療を受けさせることができると思います!

4. 感染を防ぐには

予防接種以外にも、インフルエンザに感染しないためにできることはあります。それでも感染してしまった、という時には家庭内感染を防ぎたいものです。いずれの場合にも、普段のちょっとした習慣で防げるということもありますので、ぜひ実践していただければと思います! また、気になるのはお子さんの登園や登校に関してではないでしょうか。こちらについても一般的な目安を最後にご紹介しておきますね。

■日常で出来る予防法

予防法に関しては、風邪予防と同じようなものだと思っていただければと思います。基本的なことは、「うがい・手洗い・外出時のマスク」を欠かさないことです。当たり前のことのようですが、規則正しい生活も大切です。体力や免疫力が落ちている時にはウイルスに感染しやすいものなので、日頃から家族で気をつけておきましょう。さらに、室内環境についていえば、空気の入れ替えといったことも大事です。どうしても寒い時期ですと窓を閉めっぱなしになりがちですが、意識して部屋の換気を行いましょう。室温は20度前後、湿度は60%前後を目安に調節できると良いそうです。

■家庭内での対策

家族に感染者が出た場合には、感染者は治るまで別の部屋で過ごすことがベストです。赤ちゃんや小さなお子さんがいる家庭の場合には難しいケースもあるかもしれませんが、寝室は分けるか2m以上離れた場所にしておいた方が良いでしょう。また、タオル類や食器類も分けて使用するようにしましょう。

■登園や登校をしてよい目安・出席停止について

気を付けたいのは、お子さんが保育園児・幼稚園児の場合と小学生以上の場合とでは少し日数が異なる点です。園児は免疫機能が未熟なため、長く設定されているようです。それぞれの復帰の目安及び出席停止期間については次のとおりです。

まずは予防接種、普段からの習慣で感染を予防することが大切です。しかし、いくら予防をしていても、かかってしまう時はあるものです。そういった時に、家庭内及び集団感染につながらないようにするため、気を付けておきたいものです。

5. まとめ

インフルエンザについての基礎知識、予防や治療法について、理解を深めていただけたでしょうか?ママや周りの大人たちがしっかりと知識を身につけて、お子さんのインフルエンザ予防、治療に適切に対応してあげましょう。ただし、迷ったり悩んだりする時には、すぐにお医者さんに相談することをおすすめします。判断はプロに任せるとして、まずは一番身近にいるママがお子さんの変化に気づいてあげられることが大切ではないでしょうか。

ライター:槌谷